photo by TommyOshima
日本は外国との貿易で成長してきた面が強かったにも関わらず、最近まで外国人を国内で必要としていなかった。
先進国の人口の外国人移民の割合の平均が10%ですが、日本の場合は2%未満がなによりの証拠であり、外国人に対するインフラがまだ充実しているとは言えない状況だ。しかし、少子高齢化の影響がとてつもなく強い分野である教育と介護業界は先に外国人の重要さに気づいた。
介護の場合は政府の対応が逆方向に行ってしまっている*が、教育の場合は国の協力もついた。少子化で大学も大変な時代だ、生徒の数が減ると大学の数が余り、最終的には潰れるしかない。そこで打ち出されたのが「留学生30万人計画」と
2020年までに留学生の数を倍以上にする計画であり、最近では「
Study in Japan」という留学生の呼び込みキャンペーンの形で動き出している。それは結構なことですし、欧米・オーストラリアなどは何年も前からやっているので、むしろ遅いくらいだ。
しかし、
朝日新聞の記事*や
坂中所長の話*を読むと、はたして今のままではそれが実現するのだろうか?
言葉の壁があり、国民が外国人に慣れていなく、企業も留学生の重要性に気づいていなく、就職率が30%となるといくらジャパン・クールと騒がられても優秀な人材が欧米の大学を差し置いて日本の大学や大学院にくるのでしょうか?答えは明らかであり、このままでは日本の国際競争力の下落に歯止めをかけることは難しいだろう。
日本企業も目覚めるべきだ。
アメリカなどでは大学院中に企業からアプローチを掛けられる話は聞くが、日本ではなぜか大学院レベルの留学生からは苦労話しか聞かない。今までは潤っていた国内市場とは違い、少子化に伴いあらゆる業界で国内競争が激化し、存続のために日本企業もやっと海外にでなければいけなくなることは想像しやすいシナリオだ。そこで日本の大学や大学院を通して日本の理解を深めたと同時に、元々母国の文化を理解している留学生は強力な武器になるはずだ。
それだけではない、留学生は意欲が違う。異国まで行って、文化や違いに当たり、生活費や学費を用意して自分磨きに大金を投資をして、人間関係を一回リセットするには中々勇気がいる行動だ。とくに日本の場合は
日本語のような1カ国でしか喋られていないマイナーな言語を何年もかけて勉強する時点で、相当の努力をしているはずだ。
日本人にも良い刺激になるだろう。企業が積極的に留学生を採用し、段々と海外進出を果たし、日本経済の成長に貢献する意味では日本を救う存在になるかもしれません。
*実は最近興味深い記事をいくつも読み、どれについて感想を書こうかと迷っていました。まずは4月のThe Economistに掲載された記事「
The incredible shrinking economy」では金融危機で最も経済成長が悪かった先進国である日本に失われた10年が再来するのではないか?理由としては今年度の成長が-6,6%となったら、実質日本が16年分のこつこつ成長してきたものが消えたと同然になる。そして、最も大きな理由は海外への輸出の激減であると。
そしてもうひとつは、5月13日の朝日新聞の英語版サイトに掲載された「
Foreign nursing trainees face unfair hurdles」です。日本はご存じの通り世界一の高齢社会でありながら、高齢者の介護をする日本人看護師が不足しています。それで病院や老人ホームの経営者が考え出したのは看護師に外国から来てもらおうとのことでしたが、日本政府はそんなに重要だとは思っていないようで、一般の日本人でも分かりにくい医療漢字が満載な国家試験にチャンスは1度あげるから受かってみろ、できなければ祖国へ帰れ!的な態度をとっている模様です。ちなみに 2008年にはEPAにより来日した82名受験者がいましたが、合格率は0%でした。そしてインドネシアから来た看護師に対する日本政府の支援は6ヶ月の基礎日本語教室に止まったようです。
最後には、移民政策研究所長の坂中英徳のブログSAKANA CHANNELに5月26日に掲載された「
移民の積極的受け入れが経済と社会を支える(中)もう日本人だけでは経済と社会を運営できない」です。現在日本にいる留学生は12万人ほどいて、しかし彼によれば、日本で就職できるのはたったの30%とのことです。「これまで日本企業は留学生を採用しても正当な扱いをしてこなかった。能力が同じでも、外国人ということだけで日本人と処遇に差をつけていた。そんな差別をするから、優秀な留学生はアメリカなど第三国へ行ってしまうのだ。」と彼は言う。
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