2009年11月2日月曜日

ブラジルにおけるキャラクタービジネス

大学院や仕事や子育てに追われているうちに 2ヶ月が経ってしまいましたね。しかし後4ヶ月で卒業だ!ラストスパートをかけるぞ!!

先週はキャラクタービジネスマネジメントの授業が終わり、レポートを提出しましたが、それだけで終わらせるのはちょっともったいない気がしたので、ここに載せておきます。
 
キャラクタービジネスは少子化の影響を最も受ける産業の一つであり、長期的には日本国内では成長の見込みが少ない分野です。その対策の一つとし ては海外展開が有望視されており、幸いにも日本のコンテンツは海外で浸透しているため、比較的短時間でビジネスが発展する可能性があります。今後若い人口 が豊富に存在する新興国は注目を集めており、特にBRICsなど金融危機に耐えて、経済発展を続いている国に大きなチャンスがあります。その中で中国・イ ンド・ロシアなどは距離や言語などによって企業の注目を集めていますが、コンテンツ業界の殆どがブラジルに注目をしていないのが現状です。

ブ ラジルは約2億人の人口における24歳以下の割合は約半分を占めており、尚且つ平均収入は中国やインドなどを上まっている特徴があり、今後も人口と経済成 長が見込める大きなマーケットでもあります。現時点ではキャラクタービジネスは年間の商品の売上げは約1700億円、550のプロパティーを約80社が エージェントとして活躍しているのが現状であり、規模としては小さいのですが、年間6%成長し続けており、現地のライセンスビジネス団体が見込むポテン シャルは約5000億円とまだ余裕があります。

現時点では日本のプロパティーは殆ど成功しておらず、アメリカやブラジル産 のキャラクターがライセンスマーケットを支配しています。その理由は一部日本と東南アジアの関係に似いており、アメリカの方が距離的にも、文化的にも近い ところにありますが、アメリカの場合はライツホルダー自体がブラジルに進出しているのが大きく関係していると思われます。現にサンリオが87年にブラジル で子会社を設立をして、唯一継続的にビジネスを展開をし続けられており、ライセンスはもちろん、得意のサンリオショップまでも7店舗を展開できるまでに人 気なプロパティーに成長させることに成功できました。

日本のコンテンツはアニメとマンガを中心にブ ラジルの若者に高い人気を誇っていますが、それらのライセンスビジネスでの開発は遅れを取っているのが現状です。もちろん、ブーム化したプロパティーは 80年代の東映の特撮モノ、90年代の聖士聖矢とドラゴンボール、2000年代のポケモンなどがありましたが、それらは自然現象に近い要素があり、アメリ カプロパティーのように仕掛けられたプロデュースではありません。そのせいで、ブームが過ぎ去り、次のプロパティーを仕掛ける様な体制はいつまでも作れな いでいます。

ブラジルだけでなく、ラテンアメリカも同じ状況にあり、そして多くの新興国で同じよう な状態が続いていると思われるなか、その現状を打開するには、やはりコンテンツホルダー、もしくはアメリカのViz Mediaのような数社の合弁会社を設立し、現地のマーケットの開発にあたる以外はないと思われます。現在はコンテンツだけが世界で人気を集め、ビジネス 化に至っていないのは現地のエージェントに任せっきりにするモデルでリスクをとらない体制にあるのではないかと。

コ ンテンツ業界では成功事例は少ないですが、視野を広げてみると幾つもの成功事例が見られます。総合商社、自動車メーカーや家電メーカーは当たり前ですが、 食品メーカーでラテンアメリカ市場を開拓して成功している企業(日進・味の素・ヤクルト)もあれば、教育分野(KUMON)でもあります。これらの共通点 としてはやはり現地法人を設立して、数十年をかけてマーケットを理解し、ブランドを構築してきたことです。

し かし、彼らパイオニアーの場合は全くのゼロからのスタートであった上に、ラテンアメリカやブラジルの政治・経済状況がまだ不安定にあった時期の参入であっ たためにこれだけの時間が掛かったとも言えます。当時の状況に比べると、今からのコンテンツやキャラクタービジネスでの参入は比較的に投資額が少なく、市 場開発期間も短く済むことから、あらゆる分野で外資系の投資ラッシュが続いています。日本企業も新たに投資を始めている企業も出てきています。円高をこの ように利用して、積極的に海外展開を成功させることが出来れば、日本のキャラクタービジネスも今後も成長し続けることが可能だと思われます。


ブラジルブログはこちらから。ラテンアメリカブログはこちらから。

2009年9月19日土曜日

東京マグニチュード8.0、防災はこうであるべきだ!

かなり久しぶりに傑作を見た気がした。 そして、改めて日本のアニメの可能性を確認することができたし、防災をここまで面白く出来る才能は世界を見ても稀だろう。

ストーリーは至ってシンプル:東京に震度8の大地震が起きた。お台場にいる二人の子供が親切なお姉さんと帰宅を目指す。

正直これだけを読んで見る気が起きる人は相当防災に興味を持っている人だけだろう。しかし「のだめカンタービレ」を抑えて歴代1位の視聴率の記事を見て、何かがあると思い、観るようになった。

東京マグニチュード8.0は11話しかないが、最初から最後まで見たくなるような素晴らしい作品になっている。是非機会があれば見てほしいと思う。

はっきり言って、日本の政府や自治体は防災のためのリーフレットやイベントなどを開催して住民の意識を高めようとしているが、そんなものより明らかにインパクトがあるし、効果も絶大だろう。

この作品を何回も再放送をかけたり、続編を作ったりしたほうが一番の防災に関心を持つための近道だと思う。

ブラジルブログはこちらから。ラテンアメリカブログはこちらから。

2009年7月27日月曜日

解雇されたブラジル人の現状:テレビ映像の数々

先日私が所属している日本財団日系留学生会のボランティア活動で岐阜県美濃加茂市にあるブラジル人学校に行ってきました。前の投稿で書いたように、全体の2割弱が既に帰国したことから伺えますが、現場に行かないと見えてこないものもあります。日系ブラジル人たちの失業率は5割を超えていて、やむを得なく帰国する人と、アルバイトやパートなどで収入が半減してもなんとか踏ん張って日本に残るひとたちに分かれているようです。以前と同じく製造業で派遣社員として勤めている人達は全体の3割くらいではないでしょうか。日本人の場合は5%超えた時点で大騒ぎだったのに比べると、その深刻さが伝わります。

しかし、行けない人のために現状を訴えるのがメディアの役目であり、日系ブラジル人たちの悲惨な現状を取材してきた日本のメディアもあります。以下がそれらの一部であり、全て日本語字幕なり着いてますので、これらを一つ一つ観ればブラジル人たちの現状がわかるはずです。


NHK 2009年7月19日: ブラジル行き片道切符“帰国支援事業の波紋”(1)


NHK 2009年7月19日: ブラジル行き片道切符“帰国支援事業の波紋”(2)





NHK 2009年7月15日: NHK視点・論点ブラジル人の子どもたちの教育



NHKドキュメンタリー 2009年6月12日: 日本に残りたいブラジル人たちの近状(1)


NHKドキュメンタリー 2009年6月12日: 日本に残りたいブラジル人たちの近状(2)



東海テレビ夢の力 2009年4月18日: 友好の架け橋をめざす日系ブラジル三世 ブラジル人に日本語を、日本人には英語を教える日系ブラジル人



ニッポンが危ない 2009年4月4日: 崩壊するコミュニティー日系ブラジル人の町



ニッポンが危ない 2009年3月27日: 雇用にも広がる保護主義



NHKニュース 2009年3月26日: 外国人学校支援で議員立法へ



NHK 2009年3月22日:浜松市のブラジル人の若者の現状(1)


NHK 2009年3月22日:浜松市のブラジル人の若者の現状(2)


NHK 2009年3月22日:浜松市のブラジル人の若者の現状(3)


NHK 2009年3月22日:浜松市のブラジル人の若者の現状(4)


NHK 2009年3月22日:浜松市のブラジル人の若者の現状(5)



テレビ朝日報道ステーション 2009年2月3日: 祖先の地で解雇の嵐 見放された日系ブラジル人


関西テレビスーパーニュースアンカー
2009年1月28日: 「学校に通えない... 子どもに不況の影 日系ブラジル人学校の危機」



日本テレビリアルタイム
2009年1月16日: 職を失った人たち住居受付け殺到



NHKニュース 2009年1月13日: 農業に生き残りを掛ける埼玉県のブラジル人



日本テレビリアルタイム 2009年1月7日: 一時宿泊施設から約280人が退去



NHK『かんさい熱視線:「私たち"使い捨て"ですか~広がる日系人の解雇~」』(1)


NHK『かんさい熱視線:「私たち"使い捨て"ですか~広がる日系人の解雇~」』(2)


NHK『かんさい熱視線:「私たち"使い捨て"ですか~広がる日系人の解雇~」』(3)



ブラジルブログはこちらから。ラテンアメリカブログはこちらから。

2009年7月21日火曜日

ブラジル人の帰国者は6万人!日系ブラジル人は4万人減少!?

2009年7月19日日付の日本経済新聞に久しぶりに日系ブラジル人の記事を読んだ。サンパウロ支局長の檀上誠さんが書いたもので、内容としては金融危機の影響で帰国した日系ブラジル人の現状を中心になっています。ブラジル三井物産ファウンデーションの支援の下で帰国者の支援を行うNPOのISECの「カエル・プロジェクト」やボランティア団体「グルーポ・ニッケイ」(ポ)、そしてオウリニョス市の日系市長の下で発端した「セントロ・デカセギ」 (ポ)の代表者らが支援の要請が倍増していると話し、対応に困っているとのこと。あと日本政府による帰国支援金の申請数が7200人を超えたと記載されており、 現状が以前厳しいような印象を受けました。

ただし気になったのは帰国者数が「3万~5万人といわれるが実態は不明だ」の部分でした。実は以前にもブラジルで発行されている日本語新聞のニッケイ新聞の渡辺親枝記者も「大量帰国報道は本当か=片道チケットが五倍に」の記事でも具体的な数字を記載しなかった。

しかしそれはおかしい話だ、入国管理局は指紋の採取までしているのだから、入出数は把握しているはずであり、その数字を発表しているはずだ。案の上サイトの統計の所に出ていますが、現在7月末なのに最新の数字は1月と6ヶ月も前のデータしかありませんでした。サイトのデザインを見ても、何年も前から同じものを使っている感じがするし、ポルトガル語のセクションは殆ど更新されていないような手の抜き様に呆れました。「日系人離職者に対する帰国支援事業」の説明すらも書いていません。いや~あれは厚生労働省の管轄だから~とかいかにも役人的な言い訳で書いてないのでしょうね。。。そして肝心な厚生労働省もポルトガル語での説明を一切発表していないので、ブラジル人達は自力でたどり着くしかありません。

すみません、話が逸れてしまいました。それでは、その後ネットで検索を続けると何故か法務省の統計のページに4月までのデータが載っている事が分かりました。そして衝撃の事実が判明しました。なんと2008年1月から2009年4月の間に5万9344人が帰国したことになります。そのなかに色んな種類のビザの持ち主が含まれていますが、デカセギで最も一般的な定住者・永住者・日本人の配偶者・永住者の配偶者だけを計算しても4万6198人となり、私が去年末に予想した30万人を下回るような数字になります。

上記のグラフ作成に使った計算表はこちらになります。


ブラジルブログはこちらから。ラテンアメリカブログはこちらから。

2009年7月14日火曜日

「日本人の知らない日本語」レビュー




日本に留学している外国人に日本語教師のエピゾードを楽しく漫画化した本です。留学生に特にお勧めですが、日本人もこれを読めば笑えるし、日本語を習う難しさや、タイトル通り、日本人でさえも分からない日本語の起源が勉強になるはずです。

この週末子供に絵本を買うために本屋へ行って、衝動買いをしてしまった。タイトルからしては何の本かは全く分からなかったけど、かわいいカバーと「日本語」のキーワードに釣られてとりあえず立ち読み。。。おっ、面白いではないか。かなり面白いです。

多分、外国人として日本語を勉強した身なので、描かれているエピソードに共感できるからだと思うのですが、妻(日本人)に読ませたら、やはり面白かったようで大笑いしていました。

ジャンルとしては漫画エッセイで、「ダーリンは外国人」シリーズに似ているかもしれません。

ブラジルブログはこちらから。ラテンアメリカブログはこちらから。

2009年7月4日土曜日

フィンランドに日本の未来のヒントがある


http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0906/23/news004.html
 から

 「人口530万人で、日本の約20分の1、国土面積は日本とあまり変わらないフィンランド。この国に対する評価は高く、「創造的な初等教育」が有名で成績も良いが、彼らが最も力を入れているのは高等教育だ。大学で各国からの留学生を受け入れる体制を整え、20年前にヘルシンキ 市の人口の1%だった外国人が今では10%だ。

 優秀な留学生を集めるには、大学での英語による教育が欠かせなく、博士課程になるとほぼ半分が英語を使っての授業だという。外国から優秀な人材を集めたいというのは、 先進国でも新興国でもほぼ共通している。問題はむしろここからだ。

 留学生たちが大学で学び、卒業後も残って、研究や開発を続けてることを狙っている。それがフィンランドの国力強 化につながるからだ。そのためにヘルシンキをいかに外国人にも住みやすく、研究を続けやすい街にするのかを模索中だ。もう一つの理由は、フィンランドは日本と同様、放っておけば人口が減る国でもあり、人口の維持のためには、外国から人に来てもらわねばならないのだ。

  日本はとかく外国人の力に頼らないようにすることに重きを置きがちだが、その一方でどうやって人口を増やすかという観点で考えることはほとんどない。例えば看護師や介護師を海外から導入するにしても、日本語の資格試験に合格しなければさっさと国へ帰れと言わんばかりである。合格を支援するとか、できるだけ定住してもらうというような意見はお目にかかったことがない。」と藤田正美さんのコラムに書いてあった。

 藤田さんは坂中英徳さんのことをご存じないかもしれませんが、二人は非常に似たことを書いている。もちろん私も彼らと同じ意見だ。経済危機や政権交代などですっかり影が薄くなった少子化問題だが、今の段階で最も有望な対策である移民政策は、タブーのままだ。

ブラジルブログはこちらから。ラテンアメリカブログはこちらから。

2009年7月2日木曜日

脱デカセギを図るブラジル人の子供

朝日新聞のサイトで若者は「脱・デカセギ」という興味深い記事を見つけた。

県中部の県立高校に通う西ラファエル君(16)の夢は、日本で教職に就くことだ。父のマサオさん(36)は今年4月に失業。日本語ができないため再就職がかなわなかった。「親類がいるブラジルなら家賃もいらないし、生活費も割安 だ」。1人当たり30万円(扶養家族は20万円)の帰国旅費を支給する国の支援事業を利用し、サンパウロ市で暮らすことにした。

 「僕は帰らない。1人でも日本で頑張る」。ラファエル君の決意を聞いた両親は仰天した。4歳で来日したラファエル君は、簡単なポルトガル語しかできない。「自分にとってブラジルは知らない国。向こうでなりたいものもない」と言い切った。説得を繰り返した母のエライネさん(35)は、最後には折れた。「息子と別れるのはつらい。でも彼にとって一番いい道を歩ませたい」。一家は19日、帰国した。

 ラファエル君は今、御前崎市池新田にある外国人労働者用の寮から高校に通学している。生活費を稼ぐため、放課後はファストフード店で働く。バスケットボール部で仲間と過ごす時間が一番の楽しみだ。「自分の国はここ。夢、絶対かなえる」

16歳で自立を決意し、将来を自分の手で掴む。相当な覚悟が必要だ。今後は彼の前にはいくつもの壁が立ちはだかるだろう。しかし彼には相談にのってくれるお父さんも、応援の言葉をおくるお母さんも、もういない。文字通り自分一人で道を切り開かなければならない。

彼のようにブラジルが異国になってしまって帰るのも、日本で一人で生活するのも難しい選択に迫られたブラジル人は多くいるはずだ。なにしろ5万人ものブラジル人が帰国を余儀無くされたのだ。全員がラファエル君のように強い志を持っていれば良いが・・・

ブラジルブログはこちらから。ラテンアメリカブログはこちらから。